# 40歳のオジサンが考えるキャリア戦略

20代はエンジニアとして、とにかくどうやったら自分の技術力を高められるかが大事だった。だから、しんどそうであっても技術的にチャレンジしがいのありそうなところに積極的に参加するように心がけたり、受託開発じゃなくてモロにインターネットの最前線で!みたいなモチベーションで転職したり。

30代になって、自分の中での技術者としての限界というか、センスの無さというか、世界の広さというか、なんというか、まぁ会社が急に英語化して、海外に長期間滞在させてもらったり、思ってもない経験をさせてもらえたのが大きかったのかも。だいぶ意識が変わった。

そんな中で、クラウドコンピューティングに魅せられ(って言ったら大袈裟だけど、ポチポチやってりゃスケーラブルなシステムがボーンって出来上がるのに感動した)て転職したわけだけど、そこではclient-facingとかpublic-speakingとかっていうそれまで自分が持っていなかったスキルを習得できたように思う。

# 30代のサラリーマン人生の締めくくりに通ったMBA

とは言え、若かりし頃と変わらないのは、"何年も同じことやってる飽きる"ってことで、毎年色んなことに挑戦させてもらってはいたけど、会社や組織が大きくなっていって、段々今まで自分でやっていたようなことを色んな人にお願いするようになっていって、プレーヤーとしての自分の意義とかを考え始めるようになると、今度はチームをまとめて〜とか、ビジネス的にインパクトのあることを〜とか、なんというか意識高いことをしなければ、、みたいになってくる。

自分的にはあんまりそういう志向はなかったんだけど、年も年だし、そんなことも言ってらんないよなーと思って簿記3級を取ったのが4年前。仕訳って何とか、決算ってこんなことするのかとか、なんとなく財務系の書類みても単語は知ってるかな、みたいな感じにはなれました、と。

で、そっから準備して、上司に推薦状書いてもらって都内で英語だけで学べるパートタイムのMBAを受けて、落ちて、次の年また受けて、ようやく受かって、とにかく意識高く頑張ろうと思った2年間だったけど、実際のところは1年でバーンアウトした感ある。笑 そんな中でも、JICAの視察みたいな形でミャンマーに行けたり、卒業研究ではいっぱいPython書けたし、バンコクの大学院に交換留学も行けたし、それなりに2年目も楽しめた。

# 英語を学ぶこと、英語で学ぶこと、英語で仕事すること

よりグローバルなところに身を置きたくて、約一年前にMBAを卒業したタイミングで、日本人は自分しかいない(2020年3月に日本人の仲間が加わった!)会社に転職して、日本のお客様との会話以外は全て英語っていう環境になった。

するとどうだろう、、例えば、

  • 2年かけて英語で勉強したことにどれだけ意味があったか(習熟度としては日本で学んだ方が高いに決まってる)
  • 日本以外のお客様にどれだけ貢献できるのか(特にclient-facingな英語での会話は難しい上にリモートでの会話になるので難易度上がる)
  • 語学は趣味の延長のようなものであって仕事として英語で食っていけるレベルじゃないのでは?とか思うようになったり…

みたいなネガティブな感情に陥ることがある。

# で、40代からのキャリア戦略

じゃあ自分が今までやってきた分野って、、みたいに俯瞰的に考えてみる。

例えば、前職ではHiring Managerとしてかなり頑張ってたけれども、客観的にみれば"そんなヤツあんまり市場にいねーよ"って人とアレやコレやでコンタクトを取って〜みたいな。

それと同時に色んな部署のHiringの状況とかをみてたら、あー、そんな人も必要なんだね〜みたいに思うことも多かった。

なんというか、ゼネラリスト的な人も必要だし、スペシャリスト的な人も必要だし、って考えた時にIT系の技術職なんていったって扱うものはもの凄くバラエティに富んでいるわけで、そん時そん時にコレだ!って思えることに注力しておけば、中長期的な視点とか持たなくてもイイんじゃないかな?なんて思ったりもして。候補者を見つける方も必死なので、LinkedInとかそれっぽいところにちゃんと自分がやってきたことを書いておけば、それっぽいところから、それっぽい連絡が行くようになってるかと思うし、狭ギョーなので、、ってのは本当によくある話だ。

そして、例えば、自分が今いる"情報検索"なんていう分野は学問的にも確立されている分野ではあるけれども、インターネットが〜とか、モバイルアプリが〜とか、そのドメインによって正解は異なったりする。

発売日が新しいヤツを上にした方がイイのか、在庫が余りまくってるヤツを上にした方がイイのか、、なんてのは、同じ業界や同じプレーヤーによっても、その日その日でも違ってきたりするし。

なので50歳になった時に、、なんて考えてもあんまり仕方ないのかな、、と思ったりする日々で。

時代的にもサラリーマンとして一個の会社に何十年も勤務して上を目指していく、、なんていう感じでもない気がするし。組織のマネージメントも役割の一つであって、偉いとか偉くないとかそういう感じでもない。

逆に"あのオッサンつっかえねーなー"なんていう人がずーっと中間管理職として、、なんていう会社にずっといる方が機会損失的に考えてもデメリットが多いとかってのはこんなところで自分がツラツラ書くまでのことでもないと思う。

とは言え、現場での開発経験がない人が、開発チームのマネージャーをするのは難しいと思うし(実際にやってる人はいるんだろうけど)、会社経営について何の経験もない人がいきなり大企業の経営をするのは難しいと思うし(MBA出てる自分のような人間にしたっていきなりは任せられないと思う。やってる人もいると思うけど)、全然英語が出来ない人が自社製品をネイティブに英語を話せる人に売り込むのも難しいと思う(俺みたいにたまにやったりしてる人もいるかもしれんねw)。

# じゃあどうするのか

目の前にある、自分が課題だと思ったことを、一つ一つ一生懸命にやっていく。

これに尽きる気がする。

毎日精一杯やっている中で、こっちに行ったほうがもっとエキサイティングにやれそうだとか、他の方が割が良さそうだとか、そういうのがもし出てきたら会社やチームを移ったりしてもイイかもしれないけど、自分みたいに毎日泥臭いことをやり続けている技術者が、いきなりマーケティング担当としてド派手なキャンペーンをやることなんて無いし(あったとしても役割的には知れてるというか…)、いきなり全社の四半期の営業数字を一任されるようなことも無いと思う。

自分のキャリアなんて、自分が今までやってきたことの延長線上でしかないわけだから、もし、いくつになっても開発現場から離れたくないとか、お客さん対応し続けたいとか、そういう志向だったら、わざわざ信念曲げてまで、、って思う。ただ、やってるビジネスをデカくしたいって考えてる今の自分みたいなオジサンだったら、いくら一人の自分が頑張ってもやれることはたかがしれてるから、だったら、チーム作って5人で今の10倍の事やろうとか、10人で今の20倍のことやろうとか、そういうのはやってみたいと思うようねぇ。

とは言え、今回の新型コロナウイルスの状況の中で、技術者として何か自分に出来ることってないの??って思ったことも事実。

Webサイトをクロールしてきて、情報をまとめたり、、なんてことはいくらでも出来るのであって、ウジウジ言ってないで手動かしながら考えたいなぁなんて思った傍ら、自分が片手間でやるよりは、そんなことはプロがお金をもらって、精度の高いものを作った方がイイとか思ったりもして。

そんな中でなんとなく、事業を継続できるかどうかヤバい!みたいな中小企業の人たちに、無償のコンサルティングとか出来るオジサンになれたらイイなぁなんてのは考えた。

例えば、銀行と交渉して支払いを待ってもらうとか、そのために必要な書類を作るとか。 在庫が余りまくってピンチだから、今まで取引があったお客さんに一斉にメールアウトして半額でもイイから物を買ってもらうとか。

何かしなければいけないと思ってるけど、メンタル的にクラっちゃったとか、他に手が回らないとか、そういう人にちょっとでも力になれるような。

# そんなこんなで、、

今の仕事も会社も気に入ってるし、自分の成長っていう意味でもまだまだ実感させてもらえそうだし、何か動こうと思うことはないのですが、またちょっと会計とか経営とかを勉強して、戦略とかマーケティングとかそういうカッコいいのじゃなくて、地味だけど本当に困ってる人に手を差し伸べて一緒になって何かをやるような、そういうオジサンになりたいな、、なんていう。なんだろう戦略じゃなくて実行。

去年、会社を営んでいた叔母が倒れて、家族総出で士業の先生たちにお世話になりながら、最終的になんとか着地をさせることが出来たのだけど、新卒から定年まで上場企業で勤め上げた70になった父親のロジカルで且つ粘り強い行動力に関心させられた。色んな難しい意思決定を迫られまくったサラリーマン経験があるからこそなのだと思う。

今までは技術職として、面倒くさいことを極力避けて、自分本位にやってきたようなところがあるけれども、これからは世の中の為になれるように生きていきたいものです。


まとまりのない駄文、失礼しましたmm

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